煎茶を美味しく飲むためには分量や温度にコツがあります。
どなたでも簡単に実践できすので、お客様にお出しする時はもちろん、自分時間を贅沢に楽しむ時にも、ぜひお試しください。
POINT1 茶葉の量
人数に合わせた適切な茶葉の量を計ります。
美味しく淹れる茶葉の量
1人分は湯呑1杯(60㏄)に対して、1人分約2g(ティースプーン1杯)
3人分を淹れる場合は4g~5g(ティースプーン2.5杯)ぐらいが目安
1人でお茶の時間をゆったりと味わいたい人は、約3g(ティースプーン1.5杯)を急須に入れて頂くと2煎目も美味しく楽しむことができます。
淹れる人数に合った適量の茶葉を急須に入れます。
POINT2 お湯の温度と量
美味しい煎茶を淹れるためには、お湯の温度と量にも気を配りましょう。
渋み成分であるカフェインやカテキンは80℃以上で良く溶け出し、うま味成分であるアミノ酸は70℃以上で溶け出します。
そのため、上級の煎茶であれば70℃前後、適度な渋みでさっぱりと味わう中級の煎茶では80〜90℃が適していると言われます。
お湯の温度はどうやって計ればいいの?
沸騰したお湯は約98℃ですが、ポット→急須→湯呑に移してゆくと、それぞれの段階で温度が約10℃ずつ下がってゆきます。
それを利用し、沸騰させたお湯をちょうど良い温度まで下げてゆきます。
美味しく淹れるお湯の温度&量
①ポットのお湯(90℃)を急須に入れる(80℃)
②急須から、湯呑に8分目ぐらいまで注ぐ(70℃)残ったお湯は捨て、急須に茶葉を入れる
③湯呑のお湯を、茶葉の入った急須に静かに注ぎ入れる
このような手順でお湯を入れると、茶器を温めながらお湯を適温まで下げる事ができます。さらに、お湯の量も適量を急須に入れることができます。
中級煎茶の場合は、ポットから直接湯呑に8分目まで注いでから急須にいれると適温になります。
POINT3抽出時間と注ぎ方
抽出時間の目安
お湯を注ぎ入れたら急須に蓋をし、しばらく待ちます。
美味しく淹れる浸出時間
上級茶葉…1分~1分半、静かにお茶を浸出させる
中級茶葉…30秒~1分ほど
急須をゆすってしまうと渋み成分が溶け出します
湯呑に注ぐときのコツ
少量ずつ湯呑に注ぎ、折り返しの順番で再度少量ずつ注ぎます。これを繰り返して濃さと量が均一になるように注ぐことを「廻(まわ)し注ぎ」と言います。
美味しく淹れる注ぎ方
湯呑が複数ある場合は廻し注ぎをして濃さを均等にする。
最後の一滴まで注ぎ切る
お客様に提供する
茶托に乗せる
煎茶を淹れた湯呑をお客様にお出しする場合は茶托に乗せて提供しましょう。
茶托に乗せることで、テーブルに白く濡れた後がつかず、湯呑のお茶も冷めにくくなります。
温かいお茶は茶托、グラスに入れた冷たいお茶の場合はコースターに乗せます。
お盆の活用
お客様の元へ運ぶときは、お盆を用いるとより丁寧な印象を与えます。
さらに、万が一運ぶ途中でこぼれた時の火傷や飛び散るリスクが低減します。
湯呑と茶托は分けて乗せます。提供時、テーブルにお盆を置いて、お客様に出す直前に茶托に乗せてお出しします。
茶托もお盆もおもてなしの心を表現する大切なものですね
茶托やお盆の留意点
お客様に提供する時は以下の事に留意するとさらに丁寧な印象になります。
- 下座から「失礼致します」と声を掛けて出す(相手への注意喚起)
- 湯呑の絵柄に前後があれば、卓上に置いてから、45度回して正面をお客様に
- 木目はお客様に平行に置く
- お茶はお客様から見て右側、お菓子は左側に置く
茶葉から急須で淹れる日本茶の味わいは格別ですね!
いかがでしたでしょうか。
煎茶はちょっと手間をかけるだけでより美味しく味わうことができます。
お客様へのおもてなしの時に、ご自身のくつろぎタイムに、ぜひご参考になさってください。
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